最近インプットを変えるようにしていて、主には小説だけれども、選択するのは「長く読まれている作品」ということにしています。
これまで、文学作品は小難しくて理解できないという先入観があって敬遠してきました。
高校時代に夏目漱石の「こころ」の一部を読んだくらいで読まず嫌いに。
ただ、ここにきて、30も半ばになってこの手のda教養の一つもないのはやばくないか?という危機感と、言葉を扱う仕事に就いてから、長く読まれるには訳があるはず、という考えに至って、読むようになりました。
読了するにはやはり時間がかかるのですが、1作品ずつ、しっかり読んでいきたいと思っています。
さて、とはいえ、国文学以外にも読もうということで、先日はモンテクリスト伯を読んだわけですが、今回も外国シリーズ。
読んだのはカモメのジョナサンです。
要約(ネタばれ)
第1部
第2部
高次の世界には、生活の中で最も重要なことは自分が一番やってみたいことを追求し、その完成の域に達することを目的とするカモメたちがいた。
そこでジョナサンは、「チャン」という長老カモメに出会い、「瞬間移動」を伝授されることになる。
厳しい練習の末、瞬間移動を会得したジョナサンは、高次の世界にとどまるのではなく、再び地上に降り、自分と同じ境遇や考えをもつカモメがいるのではないか、そんなカモメたちを救いたいと、一人地上に帰っていく。
第3部
地上に降り立ったジョナサンは、一番弟子のフレッチャーとともに、飛行技術の伝承に取り組んでいく。
彼を「悪魔」として嫌煙するカモメもいたが、徐々に仲間は増えていった。
群れから追放されたカモメたちは、「カモメの群れの掟」に囚われていたが、ジョナサンは、「自由はカモメの本性そのもの」と主張し、群れの掟など捨て去ってよいのだと弟子たちに説く。
数々の誤解や嘲りなどもあるなか、仲間を増やし、飛行法を伝授していった。
そして、ジョナサンは1番弟子のフレッチャーを「導き手」として教育し、彼の元を去っていった。
第4部
ジョナサンが去ってから、フレッチャーたちは生徒たちに飛行法を教え続け、しばらくは真に飛ぶことを求めるカモメたちの黄金時代が続いた。
しかし、徐々にジョナサンの「伝説」のみに狂気じみた目を向けられ始め、肝心の飛行訓練がおろそかになり始める。
そして、ついに「飛ぶこと」が忘れさられ、いつしか飛行訓練をする鳥は少なくなっていった。
ジョナサンから直接学んだ生徒も減り、最後にフレッチャーが旅立っていった。
その後、ますますジョナサンの神格化され、残してきた教えはすべて「聖なる言葉」という単純なものに落とされてしまい、日常の営みから遠ざかってしまった。
しかし、アンソニーというカモメは「ジョナサンは作り話だ」と言って、神格化されたジョナサンの言葉に疑問を持つ。
アンソニーは、自分の気づいた道を選択し、儀式や儀礼を拒み、自分と向き合っていく。
そんなある日、アンソニーは信じられない光景を目にする。
1羽のカモメが、飛んでもない飛行法で空を舞っているのだった。
コメントを残す